#deisui_html_radio のこと
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下書き供養 Advent Calendar 2018 の 17 日目。この記事は@masuP9 の#deisui_html_radio の作り方と合わせてご覧いただくとよりわかると思う。
#deisui_html_radioというタイトルで、「肩肘張らずに自分の主観に基づいて管を巻こうの会」を動画配信している。簡単に言うとウェブ開発のネタを中心にお酒を飲みながら雑談する番組。
始まりのモチベーション
「HTML って大事だけど大事にされてなくない?」から始まった。ウェブ制作やってると、自分のフィールドについて思想が芽生えたり物申したくなることがある。
そういうのを誰かと酒を飲みながらあーでもないこーでもないと話すことをしたかった。
みんな仲間が欲しいと思う。自分と同じ武器を持つ誰か、自分と同じ畑を耕してる誰か、自分と同じ方を向いている誰か、その誰かと話をして自分のやり方は間違っていなかったと知りたい。間違っているならどう間違っているのか知りたい。ウェブで勉強会が盛んなのもそれが一番の理由だと思っている。誰しもみんな誰かと一緒に戦いたいし、一緒でなくても同じ戦いをしている者が自分だけではないと思いたい。誰か、誰かいるなら手を上げてくれ! 声を出してくれ! 俺の仲間はどこだ! お前の仲間は俺だ! 俺はここにいるぞ!!
ウェブ制作は孤独なのかもしれない。
始め方
2017 年の夏、ギョーカイのそれっぽい人に声かけして酒屋での語りからスタートした。実は最初は#deisui_htmlというハッシュでやっていた。その飲み会は勉強会あとの懇親会などでそれっぽい人に声かけして、二次会でプチ開催するなどで何度か発生した。
それから@masuP9とこういうのを連載コンテンツにしたいという話になった。最初はポッドキャストでやろうかみたいに話してたと思う。編集がなーうーん、とかあったけどいったん彼と二人だけで収録する形式でテスト収録。やってみると盛り上がりすぎて編集云々以前の問題作になってしまい、第1回は永久にお蔵入りした。
こうなってはあかんよなと、その後、ゲストを呼んで音声のみで配信をやり、映像ありの生放送スタイルの今に落ち着く。
やり方
会場
会場はお互いのオフィスをできるだけ交互でやろうとなった。これがなかなか難しい時もあり、連続して渋谷でやってる時期もあった。交互でやるためにゲストへ声かけするタイミングをアレしたりなどしている。
機材
ピンマイク、カメラ、配信プラットフォーム、ソフトウェアを用意。カメラ位置はアームや三脚で調整している。
道具の試行錯誤は@masuP9 の記事が詳しいのでそちらを参照されたい。
配信チャンネル
@masuP9 が開発に携わっているFRESH LIVEでやっている。おかげですぐに始められたり、アレならではのソレもあったりしてやりやすかった。サンキューマッス。
ゲストへのアポ
ほぼ僕が Twitter DM などでダイレクトにメッセージしている。なんとなくゲンを担いで「乙です!」で始めてる。deisui に限らず、僕が「アポり手」としてメッセージを送ることが何かと多いので、まぁ多分そういう性格なんだなと思う。
Discord へ招待
スケジュール調整は Discord でゲストごとに専用チャンネルを作ってやっている。
- サーバーに招待
- ゲスト専用チャンネル作成
- 今後の流れをオリエンテーション
- 配信日決め
- アジェンダ出し
- 副題決め
配信日決め
決まりそうで決まらない、少し決まる配信日。じゃあ来週で!みたいに即決まる時もあれば、数ヶ月後の 2 週目あたりで〜みたいに遠い時もある。
アジェンダ出し
まずホストから、話したい内容をアジェンダとして作成。ゲストに共有したのち、NG な話題や深掘りしたい話題、追加したい話題などを記述してもらう。
この時、「話しきれるか」「本当に話すか」は気にしない。アジェンダと言っているが実態はただのネタ帳にすぎない。ゲストには「これまでアジェンダと全然違う話ばかりした回もあったし、アジェンダ通りの話しをした回もあった」と説明している。つまりあってないようなモノなのだ。ではなぜアジェンダを用意するのかというと、酒が入ったら話そうと思っていたことを忘れてしまうから。酒が悪いのではない。酒によって人の悪いところが露わになるだけだ。
副題決め
副題は SNS 宣伝の時の引きになるので、ある程度はネタ感ありきで真面目なのから完全ギャグなものまで複数考える。多いときは 10 個以上候補ができることも。回の途中からどんどん煽り気味になって、ホストが「言いたいだけ」の感じがすごくなった。ごめんなさい、でも選んだのはゲストだから……。
Twitter などで副題にツッコミが入ると「ゲストと協議の上で決定しています」とツイートしている。ここまでがテンプレになっている。
当日を迎える
適切な時間に集まり、機材をセットし、酒とツマミを買い込む。あとは配信スタートするだけ。たまにスタートできていないこともある。オープニングをやり直すのは結構大変。リテイクのストレスは凄まじい。俳優さんてすごいなぁ。
やらないこと
- 誹謗中傷はしない
- 誰も聞きたくない。
- うっかりすることもある。
- 合理的理由なき否定をしない
- 好き嫌いは誰にでもあるが、嫌いなだけで否定するとろくなことがない。
- 好きだな、嫌いだな、そこまでに止めておくのが大人ってものだ。
- ◯◯ だから好き、◯◯ だから嫌い、ならわかるのでそれは結構言ってる気がする。
- ゲストを置いてけぼりにしない
- たまにしちゃう。ごめんなさい。
- ホストの両方が知らない人を呼ばない
- お互い緊張するし肩肘はっちゃうもの。
- 配信観覧
- 観覧席の反応を気にし始めて楽しくなさそう。
- 観覧席でトラブった時に対処できない。
- ゲスト一人を残して中座しない
- 酒飲んでるのでトイレに行きたくなる。トイレを我慢するのは体に悪いが、ホスト二人が同時に席を立つことはしない。
- ホスト一人になった時は政見放送をする決まり。
- スポンサードな何か
- 線引きが難しいが、スポンサーの宣伝とかヨイショはしない。
- ウェブからかけ離れたゲストを呼ばない
- これも厳密な線引きは難しいが、例えばアルピニストは呼ばないと思う。
酒が入ると言葉が強くなりがちになる。そもそも主義主張が強いホストだからなおさらだ。生放送にすれば緩和されるのではないかという期待がある。実はかなり期待通り効いているけど、リスナーにはあまりそう感じられないかもしれない。一度オブラートなしの放送をしてみたいねと@masuP9 と話したりはしてる。配信できなそう。
でも生放送にしている一番の理由は、編集のコストとかを払いたくないから。
やりたいこと
- 二人回
- 投げ銭システムで飲み代をペイできるほど集める
- 誰かをパトロンにして毎回寿司を食う
ここまでやってきた感想
1 月から 10 月までで 17 回配信。かなりハイペースだったけど「やって楽しい」と言うのが続けられる一番の理由だと思う。放送が終わると「あー次はあの人とも話したいな」とすぐ思う。そう思える一年だったので来年も続けられると思う。
終わりに
ここまでやってこられたこと、ゲストのみなさまならびにパートナーの@masuP9 にも深く感謝している。本当にありがとうございます。
僕はエゴの餡子を現実主義の求肥で包んだ饅頭のような人間なんだけども、それゆえに仕事中はだいたいメンヘラっている。#deisui_html_radio はそのガス抜きになってくれている。そして視聴者の方にもきっとそう言う人がいるのだろうと思っている。
肩肘張らずに仕事のモヤモヤを雑談できる、そういった相手がいると言うのは生きる上でとても重要なことだと思う。僕にとってゲスト一人一人がそういった相手だ。そしてゲストだけでなく視聴者の方にとっても、僕らがその 1 人であれたら大変嬉しく思う。
来年も、飲むぞ〜!!
校正がなかなか進まなくて下書きのままになっていた。アドベントカレンダーとして公開する当たって少し書き加えている。